「たまログ10月号」
Q:
夫とは結婚して20年目ですが、5年ほど前から夫が不倫をしていたことがわかりました。離婚もやむを得ないと思うのですが、夫から慰謝料を支払ってもらうことはできますか?
その場合、どのくらいの金額を支払ってもらえるのでしょうか?
A:
配偶者に不貞(不倫)や暴力があった場合などには、その配偶者には慰謝料の支払い義務が発生します。
不貞や暴力などで婚姻関係を破たんさせた配偶者のことを有責配偶者と言いますが、もし有責配偶者が慰謝料を支払いたくないと言ったとしても、裁判所は、有責配偶者に対して慰謝料の支払いを命じます。
ただ、裁判所は、証拠に基づいて、有責配偶者であるか否かを認定することになりますので、もしご主人が不貞を否定している場合には証拠が必要になってきますので、注意が必要です。
不貞によって配偶者と離婚するに至った場合の慰謝料の金額について、裁判所は、100万円から300万円くらいの範囲で認めることが多いです。
ただ、具体的には、婚姻期間の長さ、不貞をしていた期間や不貞行為の回数、不貞が直接的な離婚原因になったのか否か、子どもの有無・年齢、有責配偶者の収入などによって金額が変わってきます。
婚姻期間が長い場合、不貞の期間が長い場合や不貞行為の回数が多い場合、不貞が直接的な離婚原因になった場合、子どもがいて、年齢がまだ小さい場合、有責配偶者の収入が多い場合などには、慰謝料の金額が高くなる傾向にあります。